淡路島の民話14

皆さんこんにちは、日曜日ブログ担当の長尾です。
今回は14回目で、「仮屋のえべっさん」というお話です

仮屋のえべっさん
(旧東浦町の民話)

仮屋のえべっさん.JPG

「えらいことだ、えべっさんが消えてしまった」
豊漁のお祭りに行った漁師さんが大声で叫びながら駆け下りてきましたから村中は大騒ぎです。
「昨夜は確かに置いてあったぞ」「今朝一番にお参りしたときにも、えべっさんは笑ってた」
村人達は村中を探しましたがみつかりません。
「きっと誰かが盗んで売り飛ばしたんだ」「いや、きっとどこかに隠してあるに違いない」
庄屋さんも、お役人もさんざん調べましたが、えべっさんはみつかりません。
そうこうするうちに日が過ぎたある日、「えらいこっちゃ、えべっさんが帰ってきたぞ」「おまけにもうひとりえべっさんをつれてきた」
村中総出でえべっさんの所に飛んでいくと色も形も表情も、何から何までうり二つのえべっさんがちょこんと座って笑っています。
「うーん不思議なことがあるもんだ」「でも縁起が良いに違いない」
首をかしげながら、村では二人のえべっさんをお祭りすることになりました。
そんなことで仮屋の漁師さんはよく漁をするようになったといわれています。

淡路島の民話13

皆さんこんにちは。日曜日ブログ担当の長尾です。
今回は淡路島の民話の13回目です。

恩を知っていた狸

恩を知っていた狸
(旧西淡町の民話)

ワンワン、ワンワン。犬のけたたましい鳴き声に、岸辺に船を寄せ潮待ちをしながら寝込んでしまっていた漁師さんはビックリ仰天。
寝ぼけ眼をこすりながら辺りを見渡すと、一本の木の根本で飛びかかるように犬がほえています。
「よっこらしょ」と犬の側までやってきて、これまたビックリ。
犬が見上げている木の上では、一匹の狸が必死になって木の枝にしがみついているではありませんか。
「助けて下さいよ」とまるで頼んでいるような、情けなさそうな目をキョトンとさせて狸は漁師さんを見つめています。
「あっちに行け」と石ころを投げると、犬は逃げていきました。
「もう一度昼寝のやり直しだ。でも、まあ、狸を助けてやって良いことをしたわ」
それからどれくらいたったでしょうか、目を覚ました漁師さんはまたまたビックリ。
目の前にすごいご馳走が並んで、おまけに水引がかかった御祝儀まで乗せてあるんだから。
ほっぺたをつねってみますとやっぱり痛い。夢でも狸にだまされたようでもないようです。
首をかしげながら船を出し、丸山の浜に乗り付けますと、浜では大騒ぎ。
婚礼のご馳走が一人前御祝儀袋も一緒に跡形もなく消え去ってしまっていたということです。
「いや、まさか」浜の人には何も言えず首をかしげながら、ひょっとすると狸が運んでくれたかも知れないご馳走を漁師さんはよばれたんです。
という話が伝わっています。

いかがでしたでしょうか。
ちょっと笑ましいですよね。狸も恩返しするんだなって思いました。
でも、最後は盗んじゃうんだなって感じでそこが笑えました(笑)

ではまた次回のブログでお目にかかりましょう。
See you next blog!
Bye-Bye!!

淡路島の民話12

皆さんこんにちは、日曜日ブログ担当の長尾です。
今回のお話はエンショウボウというお話です。

それではお楽しみ下さい。

円照坊(エンショウボウ)
(旧北淡町の民話)

エンショウボウ

「円照坊様、昨夜はあなたのお母さんが夢枕に現れてこういわれました。『ここは真っ暗で針の山を登るのは苦しくて仕方ありません。でも、円照がくれた草履を履き、杖をつくと不思議と楽に針の山が登れました。その上、杖の頭のお地蔵様の光で地獄の鬼の目がくらんで何も出来ません。こうして地獄の苦しみから救われましたが生きている間にみんなに意地悪した心の苦しみが消えません。お地蔵様を作ってお経を上げ、私のために祈って欲しいのです』」
円照坊は机浦(ツクウラ)に住む心優しいお坊さんでしたが、そのお母さんはたいそうわがままな人で、良いことを何もしないまま年をとって死んでしまったのです。
そこで円照坊は、早速お地蔵様を作って、朝な夕な一心にお祈りを続けました。
それからどれくらいたったでしょうか。
ある夜のこと「円照坊ありがとう、おまえの禱りのおかげで私はやっと許されて、仏様と一緒に極楽浄土に参ることになりました。」
円照の夢の中に現れたお母さんは、こう言うと光り輝く雲の中をどこまでも空高く昇っていきました。

淡路島の民話11

皆さんこんにちは。日曜日ブログ担当の長尾です。
今回は淡路島の民話の11回目「臼売ったもん」というお話です。

臼売ったもん

              臼売ったもん
             (旧北淡町の民話)

「しめしめ何も知らない素人は商売がしやすいわい。伽羅(キャラ)の木で出来たこんな立派な臼を十貫文で買おうと言ったら有頂天になってるんだから。京のじゃ何千貫もするというのに。」

ちょいと水を飲ませてもらった家で、木臼で米をついていたおばあさんから、まんまとただ同然にそれを買い取った商人は尻尾を摑まれたら大変と船着き場まで小走りで急いでにんまり船に乗り込みました。
「おい、船頭さん、急いで船を出してくれ」

一方、初めて見る大金に目をぱちくりしているおばあさん。
商人が気が変わっては大変と撮る物もとりあえず商人を見送り野良から帰った息子に早速自慢しました。
ところが後になって船頭さんの話をよくよく聞くと、自分が大損したのを知ったときじたんだ踏んで悔しがったと言うことでした。
それから誰が言うと無く、何も知らないことを“臼売ったもん”と言うようになりました。

淡路島の民話8 「鮎屋の滝のお不動様」

皆さんこんにちは。日曜日ブログ担当の長尾です。
今回の淡路島の民話は、礼儀知らずの侍達をお不動様が懲らしめる内容です。
それではどうぞ。

鮎屋の滝のお不動様
(洲本市の民話)

鮎屋の滝のお不動様

鮎屋の滝は八幡地獄、往きくる道は野辺の道

遙か下の滝壺にどうどうと流れ落ちる水は百雷のように岩をうがって、地獄さながらの光景を作り出しています。
「さても見事、見事。さすが淡路一の滝。」
「滝見る酒盛りもまたおつなもの、おお丁度不動堂がある。」
1人の武士とその供は何を思ってかワイワイと不動堂に上がり込み、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ。
酒も廻って酒宴も活況にさしかかった時、グラグラ、バリバリ。地獄さながらに大岩が揺れ、稲妻が走り、ゴウゴウと響きたてて滝の水が流れ落ち、とてもこの世のものとは思えません。
「助けてくれ」「ここで死にたくない」
逃げたくてももう足が動きません。地面に這いつくばってようやくほうほうの体で外に這い出し、命からがら逃げていきました。
そんな武士達のことを、
「天罰てきめんだ」「大切な不動堂で不祥にも酒盛りなんかやるからだ」
村人達はそう噂し合いました。
武士達をお不動様が懲らしめたというお話でした。

いかがでしたか?
どこにでも常識のない人はいますけど、何時かはこんなふうに罰が当たるんでしょうね。
自分も気をつけます。
ではまた次回のブログでお目にかかりましょう。
See you on next blog!!
Bye-Bye!!

淡路島の民話

皆さんこんにちは。日曜日ブログ担当の長尾です。

今回が淡路島の民話の五回目です。
今回のお話は、「おまつ」という狸のお話です。ではどうぞ。

お松っつぁんの嫁入り.JPG

     お松っつあんの嫁入り(南あわじ市・旧南淡町の民話)

南辺寺の治兵衛狸がお松狸に、
「おい、お松っつあん。おまえは賀集の天王の森辺りじゃ皆を化かす事にかけては一番らしいが、ひとつおれと化け比べしてみないか。」と言いました。
お松は「ふん、おやすいご用ですよ。女だからって甘く見ると痛い目に合いますよ。とてもあんたに負けるもんじゃありません。」
そして、治兵衛狸はハンサムな若殿に化けました。どこから見ても本物の若殿です。それを見たお松はまけじとばかりに、お姫様に化けることにしました。
治兵衛が「お松っつあん、どうだい?化け終わったかい」と聞くと、お松は「いえいえ、もう一度念入りに白粉を塗って紅をひいてからじゃなきゃ嫁にはいけません」と言って、なかなか戻りません。
そしてとうとう夜が明けてしまいました。
この事をいつの間にか近所の人も聞いて、いつからかはわかりませんが、
間に合わなくなったとき、「お松っつあんの嫁入りで遅くなって・・・」と言うようになったと言われています。

というお話でした。
「おまつ」もどうせ化けるならキレイにと思ったんでしょうか(笑)
それでは今回はこの辺で。

See you on next blog!
Bye-Bye!!

淡路の民話ぁ屬局燹

皆さんこんにちは。日曜日ブログ担当の長尾です。
最近めっきり朝晩が冷え込んで秋を通り過ぎて冬の様相ですね。
季節の変わり目は体を壊しやすいので皆さんも気をつけて下さいね。

さて今回は淡路島の民話の四回目で「お局様」を紹介させて頂きます。

お局

        お局塚(南淡路市・旧西淡町の民謡)


宮中一美しく、気だてもよく、思いやり深い小宰相(おざいしょう)の局は、
夫、平通盛(たいらのみちもり)の悲報を知らされたショックでしばらく言葉もありませんでした。
十六歳の春に激しい恋に落ちた二人を戦が引き裂き、いつの日か添い遂げたいと思う彼女ののぞみもたたれてしまいました。
「殿のおられぬ今、生きていても仕方がない。天国に旅立たれた殿の跡を追って私もあの世に参りましょう。どうか愛しい通盛様とお逢いできますように、南無阿弥陀仏」と言って自害してしまいました。
間もなく局の遺体は丸山の浜に打ち上げられ、まるで眠っているかのような美しく可憐な姿と、その悲恋は人々の涙を誘いました。
局の骨は、打ち上げられた六人の家来と共に船型の棺に納められ、山の上のお墓に弔われました。
このお墓がお局塚です。

悲しい物語ですが、いい話です。

次回は狸の嫁入りのお話です。
また次回のブログでお目にかかりましょう。
See you on next blog!
Bye-Bye